【東大受験】現役生・高3生の夏休みの勉強法
わーいわーい!みおりんです。
「夏は受験の天王山」とは昔から言われますが、東大受験も例外ではありません。夏休みは一気に実力をつけるのに大切な時期です。
とはいえ、40日ほどもある夏休み、どんな勉強をしていいかわからない…という高3生のみなさんも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、東大を受験する高3生・現役生のみなさんに向けて、夏休みにやっておくべき勉強をまとめてみました。ぜひ参考にしていただければと思います。
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☺︎みおりんは2013及び2014年度に受験しています。現在の入試制度と一部異なる点がありますが、ご了承ください!
夏休みの現役生はどう勉強すべき?
まず全体として心得ておくべきこと。それは、
- 焦らず基礎固めに徹する
ということ。月並みですが、本当に大切です。
焦って過去問や応用問題に手を出してしまっても、結局自力で解けずに復習もいい加減になったり、かえってよけいに焦りを感じたりとあまりいいことがありません。「志望校の傾向を知るためにお試しで解く」というようなとき以外は、夏休みは過去問よりも基礎固めに力を注ぎましょう。
▶︎計画的に勉強することも大切!
夏休みの東大受験勉強法【現役生編】
では、具体的な科目別の勉強法・方針をご紹介していきます。
英語の勉強法
東大受験生なら苦手とは言いたくないのが英語。夏休みにやっておくべきはどんなことなんでしょうか?
まずは「英単語」と「英文法」を完璧に
英語についてはまず、
- 英単語
- 英文法
この2つを完璧にすることが第一です。読解の練習も必要ですが、夏休みにメインとして据える必要はありません。
まず英単語についてですが、夏休みのうちにある程度盤石にしておかないと、後になってから非常にひやひやします😥「単語やばいかも」の気持ちを精神的にひきずるんです!最後まで🙀怖いでしょ。
有名どころの英単語帳ならどれでもかまわないので、どれか1冊選んで何周もできるようにしましょう。王道だと『システム英単語 (駿台受験シリーズ)』『英単語ターゲット1900 5訂版 (大学JUKEN新書)』『速読英単語1必修編[改訂第6版]』あたりかなと思います。
わたしの個人的なおすすめは『DUO 3.0』。いまだに使っていて大好きな参考書なんですが、単語も慣用句もフレーズでまるっと覚えられるのが最大の魅力です。英作文対策にもなるので一石二鳥。
また、英語に結構余裕があるという人は、『鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁』もおすすめです。こちらはボリュームが多めなので、始めるなら夏休みのうちに!と思います。
次に英文法。高校の授業内容は頭に入っているから完璧!などと思っていませんか?
これ、じつは失敗するパターンです。知っていると思っている英文法の知識では足りなかったり、盲点をつかれてびっくりしたりということが東大英語では起こり得ます。そのためにも夏休みに参考書や問題集を活用しておきたいところ!
おすすめは『英文法・語法のトレーニング1 戦略編 改訂版』という本。わたしは年間通して文法はほぼこれしかやっていませんが、かなり使いやすいし網羅的です。レイアウトもきれい😊
リスニングもひととおりの力をつけておく
リスニングについても、現役生は夏休みにある程度の力をつけておきたいところ。できれば毎日、難しければ2日に1回は勉強しましょう。
使う参考書としては、レベル別に次のようなものがおすすめです。(いずれもわたし自身使っていたものです)
- リスニングがかなり苦手!な人
…『大学入試パーフェクトリスニング (Volume1)』『大学入試パーフェクトリスニング (Volume2) 』 - センターレベルならいいけど、東大形式のリスニングはまだ苦手!な人
…『キムタツの東大英語リスニング BASIC』 - リスニングは結構得意だし、東大形式もいけそう!な人
…『灘高キムタツの東大英語リスニング』 - リスニング力はほぼ完成間近!な人
…『キムタツの東大英語リスニングSUPER』
リスニングの勉強法としては、
①参考書の問題を解く
②ディクテーションをする(1時間以上かかったとしてもOK!愚直にやる!)
③音読を繰り返す
というのがおすすめです。特に、ディクテーション(CDを何度も聴いて書き取りをする)は、最初のうち「こんなしんどいこと意味あるのかな?」と思うかもしれません。でも、わたし自身ディクテーションのおかげでだいぶ聞き取れるようになったと感じています。やってみてね!
読解はぼちぼち取り組もう
読解問題に取り組む機会もあると思いますが、現役生は夏休みにそこまで重いものをやる必要はないでしょう。
勘が鈍らない程度に解くようにして、レベルは高すぎないものを選びましょう。学校の課題や宿題で出されているものがあれば、それを使うのでも◎。
▶︎東大英語のおすすめ参考書についてはこちらもどうぞ(^^)
文系数学の勉強法
つづいては数学。
わたしは文系だったので主に文系数学についての記述となりますが、理系でも(特に数学が得意でない理系の方に)参考にしていただける部分もあるかもしれません。
文系数学が得意な人の勉強法
まず、文系だけど数学が結構得意な人。解ける問題をどんどん解いていきましょう。
『東大の文系数学27カ年』なら難易度別にA〜Dの記号が振ってあるので、段階的な勉強がしやすいかと思います。また、もし苦手な単元などがあったらその部分は基礎からしっかり固める夏休みにしましょう。
数学が得意な人にいちばん気をつけてもらいたいのは、細かな計算ミスや記述の抜けです。「相加相乗を使うなら0以上であることを明記する」みたいな、当たり前ですでに慣れてしまったことであっても、演習の際はノートにしっかり書いてください。慣れって怖いので、練習で省いていることは本番にもすっ飛んだりするものです。自分の力を過信しないように気をつけてくださいね🙀
文系数学が苦手な人の勉強法
苦手な人は、夏休みに周りが難しそうな問題にチャレンジしていたとしても、
- 簡単な問題でいいから焦らず着実に進める
ことを徹底してください。
ついつい周りにつられて東大の過去問や難しい問題に挑戦しても、結局解けずに模範解答を写すだけになってしまっては意味がないし、非効率です。そこでうっかり勉強した気になってしまった日には最悪です😥
本格的に過去問に取り組むのは秋以降に譲ることにして、「過去問に入る前につぶす1冊」をいま決めてください。夏休み中に完璧にならなくていいので、過去問演習の前の1冊として位置付けられればOKです。
東大受験生の定番はやっぱり『新数学スタンダード演習』か『文系数学の良問プラチカ』あたりかなと思います。わたしはプラチカを死ぬほど使っていました。
これらの問題集の使い方としては、
①すべての問題を自力で解いてみる
…解けないのばっかりでも大丈夫!もちろん解けたほうがいいけど笑
②解けたかどうかで問題を分類する
…わたしは、「完璧に解けた」「うっかりミスしちゃっただけ」「途中までは解けた」「まったくお手上げ」の4種類に分類して、スタンプを押して可視化していました。
③上記で分類したものがすべて「完璧に解けた」になるまで解き直す
…口で言うのは簡単ですが、苦手な人には時間のかかる作業です。秋までかかると思ってがんばりましょう!
という流れがおすすめ。
ここでひとことアドバイス!問題集というのは1冊につきそれなりの問題数があるので、「1→2→3→…→ラスト」のように解いていくと、2周めに入ったときに記憶がすでに古くなっていて、「これ、見たことあるんだけどどうやって解くんだっけ…」というフラストレーションをほぼすべての問題に対してもう一度感じることになりかねません。
そこでわたしがやっていたのは、1回めに解けなかった問題をリストアップし、20個弱の問題群(ユニット、とでも呼んでおきます☺︎)に分けるという方法。そして、そのユニットごとに何度も繰り返し、完璧になったら次のユニットに進むというものです。
こうすると、20弱程度でれば記憶が初期化される前に再び解き直すことができ、自力で解く力がついていく実感を持てました。時間はかかっても、最後に笑った奴が勝ちです。ぜひお試しください😊
▶︎東大数学のおすすめ参考書についてはこちらもどうぞ!
国語の勉強法
国語は現代文と古典(古文・漢文)に分けてご紹介します📕
現代文の勉強法
基本的には、東大の過去問を解いていけば良いでしょう。もし漢字や評論用語によっぽど苦手意識があれば、夏休みのうちに参考書をつぶすのもありかもしれません。
「過去問の前に市販の参考書を挟む」というようなことは、現代文に関してはあまり必要ではないとわたしは思っています。というのも、東大の現代文は非常に緻密に練られており、下手な参考書を使うより過去問を解くほうが勉強になる可能性が高いので。
過去問演習の際のポイントは次のとおりです。
- 2000年度以降の過去問を解く
…東大国語はこの年を境に形式が変わっているため。ただ、いきなりリービ英雄の問題なんかを解くと「わけわからん!」となる可能性もあるので、それは後回しでもいいかも。 - 模範解答は『東大の現代文27カ年』のものを参考にするのがおすすめかなぁ
…市販品の中では、個人的には。ほかにもいいものはあると思います。 - 文系の場合は第4問も何題か解いてみる
…第1問より解きづらいので、夏休みのうちになんとなくん慣れておくといいかと思います。
古典(古文・漢文)の勉強法
古典については、
- 古文…古文単語・助動詞・敬語・文法
- 漢文…重要句形
これを完璧にすることが第一。すでに完璧に近い状態になっているのであれば、夏休みは記述対策をどんどんしていきましょう。
記述対策は、河合出版の『得点奪取古文』『得点奪取漢文』がおすすめ。他にも良い問題集はあるかと思いますが、ボリュームが多すぎず夏に終わらせられるものを選ぶと良いでしょう。
東大の過去問は、解いてみたい場合は取り組んでみるのも良いのですが、センター後に10年分程度をがーっと解くのでもじゅうぶんなので、まだ解かなくてもいいかと。それよりも古文単語を盤石にしておくほうが自信がつくのでおすすめです◎
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世界史の勉強法
世界史がよっぽど得意な人以外、現役生なら夏休みは知識のインプットにほぼ専念すれば良いでしょう。大論述などは、肌感を知るために1,2題解いてみるくらいなら良いですが、本格的に取り組む必要はないかと思います。
やることの柱は次の2つ。
- 現代史までをひととおり終わらせる(なんとなくつかむ程度でOK。暗記までできなくても大丈夫)
- 一問一答を何周もやる
1つめについて、
夏休みが終わる前に現代史まで一周終わらせられることが理想です。特に地方公立の子なんかは、「秋冬まで学校の授業の通史が終わらない…」ということが起こると思いますが、いまのうちに自分で参考書を読んで現代史まで見ておきましょう。
このとき、べつに現代史の隅々まで仔細に理解する必要はありません。大学受験の範囲となるものについて、「これくらいのボリュームなんだな」「こういうことを勉強するんだな」ということがつかめればOKです。
おすすめは『これならわかる!ナビゲーター世界史B 4 帝国主義~現代史の徹底理解』や『荒巻の新世界史の見取り図 下』を読むこと。ストーリー的に理解できると思うので、ぜひ夏休み中に開いてみてください。
2つめについて、
一問一答は何度も繰り返したいところ。東大の第3問はもちろん、第1,2問の論述やセンター試験対策の基本でもあります。
1冊参考書を決め、何周も繰り返しましょう。「夏に1周、秋に1周」のようなペースで着実に覚えていくのではなく、毎週1周するくらいのスピードで「ざっと」×たくさん回すことを意識して進めてみてください。
それ以外だと、余裕があれば年号暗記もどんどん始めていきたいのが夏休みの時期ですね。おすすめは『世界史年代ワンフレーズnew』や『まんが必修年代暗記法世界史』。この時期に年号を覚えておくことはあとあと非常に役立ちますので、ぜひちょっとずつでもやってみてほしいと思います。
年号暗記については、別記事「世界史・日本史に!東大生が教える年号暗記・語呂合わせのベストな方法」でコツやおすすめ参考書を紹介しているので、こちらも併せて参考にしてみてください。
▶︎東大世界史のおすすめ参考書についてはこちらにまとめてあります😊
日本史の勉強法
最後に日本史!東大日本史は、慣れない人には「なんなのこれ」という状態かと思います。
こちらも基礎を固めるところから始めるしかありません。基礎づくりのためには、
- 一問一答の徹底
- 山川の教科書の通読
を行なっていくことが大切。教科書通読はしんどいですが、東大日本史の問題が最新版の山川の教科書をもとに作られていることを考えると、はずすわけにはいかないものです😥黙読や音読、いろいろな方法で読んでみることをおすすめします。
教科書を読んでもいまいち理解できないという人にぜひ読んでいただきたいのが、学研で教鞭を執っていらっしゃる野島博之先生の『中学から使える 詳説日本史ガイドブック 上』『中学から使える 詳説日本史ガイドブック 下』。教科書の内容がクリアに面白く理解できるようになります。
また、世界史と同じく、通史が終わっていない人は夏休み中に終わらせてしまいましょう。日本近現代史は盛りだくさんなので、覚えることも多いかと思いますが、いまのうちに流れを理解するくらいの気持ちで大丈夫です。教科書や参考書でわかりづらければ、新書や単行本を読むのもおすすめ。わたしは野島博之先生著の『謎とき日本近現代史』と、福井紳一先生著の『戦後史をよみなおす』が参考になりました!
さらに、日本史については過去問も夏休みから始めたほうがおすすめです。というのは、日本史は国語や数学と違い30〜40年分ほど解いておきたいところなので、直前期だと間に合わなくなってしまうのです😥
過去問演習には、『東大の日本史27カ年』『東大日本史問題演習』が解説まで丁寧なのでおすすめ。わたし自身両方使っていました🌷
▶︎東大日本史のおすすめ参考書はこちらにまとめています:)
現役生が夏に受けるべき模試
最後に、東大受験生が夏ないし夏休みに受けておくべき模試をあらためて確認しておきます。
- センター模試(マーク模試)
…1つ受けておきましょう。センター対策はこれからできるので、わざわざ2つ以上受ける必要はありません。 - 東大模試
…代ゼミの東大プレ・河合の東大オープン・駿台の東大実戦の3つの東大模試を受けられるのが理想。
まずセンター模試について、現役生の場合は通っている高校でセンター模試が組まれていることもあるのではないかと思います。その場合はわざわざ自分で外部の模試を受けに行かなくても良いでしょう。なお、この時期のセンター模試は、志望校の判定よりも自分の得意な科目・苦手な科目の見極めや目標点まであと何点足りないのかを知ることのほうが大切です。
次に東大模試については、最低でも8月に実施される東大オープンと東大実戦の2つは受けておきたいところ。(東大を受験するほとんどの人が受けるので。)
余裕があれば東大プレも受験しましょう。こちらは7月中旬実施と、ほかの2つに比べ時期が早めなので注意してくださいね。
▶︎計画的に勉強することも大切!
まとめ
東大受験生の夏休みの勉強法について、現役生バージョンをご紹介してきました!
夏休みは模試に学校の課題にと忙しい時期。中にはまだ部活動を続けている高校生もいるかもしれません。
夏休みにやったことが夏休み明けすぐにいきなり実力となってあらわれることはありません。しかし、秋から冬にかけてじわじわと効いてきます。逆に言うと、ここでがんばれなかった人はそのツケがあとからゆっくりと回ってくることになります。(これは現役時のわたしです。笑)