受験の合否を分ける「最強勉強計画」の立て方|元宅浪の東大生が伝授
受験勉強や夏休み・冬休みなどの長期休暇で、大切になってくるのが「勉強計画」。学校でも、「計画的に勉強しましょう」と先生から言われることが多いのではないでしょうか?
でも、計画的にと言うわりに、「勉強計画の立て方」を教えてくれる先生はほとんどいません。自分なりに計画を立てて、結局数日で計画倒れに終わったという人も多いと思います。
そこでここでは、自宅浪人(宅浪)を通して1年間自分で勉強計画を立て、東京大学に合格した私みおりんが、計画の立て方を簡単な3ステップに分けて解説します。
▶︎宅浪みおりんのプロフィールについてはこちら(●ˊᵕˋ●)
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勉強計画は必要?いらない?
そもそも、勉強計画は必要なのでしょうか。どうせ計画通りにいかないなら、最初から計画なんか立てない!という人もいるかもしれません。
短期的な学習においては、それでも良いでしょう。しかし、受験勉強という長期での対策が必要な場面においては、無計画ほど恐ろしいものはありません。
どう考えても明らかに、大学入試で出題範囲とされる内容を、本能のままに適当に対策していくのは不可能です。あまりに量が多すぎるし、非効率です。
というわけで、端的に言って受験勉強においての勉強計画は「必要」。まさに、勉強計画を制する者が受験を制すのです。
勉強計画の立て方【3ステップ】
勉強計画というと、「難しそう」「すぐ計画倒れになりそう」と思う人もいるでしょう。しかし実は、計画は簡単3ステップで立てることができちゃうんです。
STEP 0:ゴールと自分の実力を確認する
「3ステップ」と言いながら、いきなりSTEP 0を出してしまいごめんなさい(笑)
これは計画を立てる前の準備段階です。
勉強計画を立てるには、当然ながらゴールが必要です。受験勉強においてのゴールは「志望校合格」。このゴールのために、いつまでに何をやるべきなのかを考えるのが勉強計画作りのキモです。
このとき考慮しなければいけないのが、いまの自分の実力。
たとえば東大合格をゴールとしたときに、いまの自分が模試で軒並みA判定を取れているのであればきっと基礎力はすでについているので、応用を中心に計画に入れていけば良いでしょう。一方、現状E判定ばかり取っているのであれば、基礎から見直す必要があるためそういった教材から取り組んでいく計画を立てる必要があります。
このように、まずはゴールと自分の現状の実力の両方を知りましょう。
STEP 1:やることを書き出す
さあ、いよいよ計画を立てます!
まず必要なのは、志望校合格というゴールのために、やらなければいけないことの全貌を把握するということ。いつまでになにをしなければいけないかさえわかれば、ほとんど勝ったようなものです。
逆に言うと、なにをすれば合格に近づけるのかわからない状態で勉強を進めても、非効率なだけでなく、ず〜っと不安を抱えながらやっていくことになってしまいます。
ここで疑問となるのが、「やるべきことがなにかというのは、どうやったらわかるの?」ということですよね。
手っ取り早い方法は、
- 高校や塾の先生に聞く
- 志望校の合格体験記を読み漁る
- 志望校に合格した先輩にアドバイスを求める
といったことが挙げられるでしょう。
特に、自分の目指す大学の合格体験記はぜひ探して読んでもらいたいと思います。なぜなら、そこに書かれている内容を模倣すれば、あなた自身もそこに合格できる可能性が高いと言えるから。なるべく複数の体験記を読み込み、いつまでになにをすると受かるものなのかということを把握しましょう。
STEP 2:時間を計って試してみる
次のステップは、実際に使う参考書を解いてみて時間を計るということです。
これが意外と見落としがちなのですが非常に重要な作業なんです。というのも、勉強計画を立てるには、ある「やるべきこと」に対して、それがどの程度の時間かかるものなのかを知る必要があるから。
当然ですが、たとえば「1日に8時間勉強する」と決めた場合、自分が8時間でなにをどのくらいできるのか知らなかったら、正しい計画を組むことができません。実際には10時間かかるような内容を入れてしまったら、1日で終わるはずがありませんよね😥
具体的には、たとえば世界史の教科書を通読したいと思っていたとします。この場合、教科書をまずは10ページ読んでみましょう。何分かかったでしょうか?
これに10分かかった場合、10÷10=1で1ページあたり1分で読めるということになりますね。20分かかったなら、20÷10=2で1ページあたり2分。
このように、一つひとつの「やること」について、だいたいどれくらいの時間がかかるかを計ってみるのがSTEP 2の作業です。
◆みおりんの実例◆
わたしはこんなふうに各参考書の問題数を書き出して、1題解くのにかかる時間を明記していました。(ピンクの線をつけたところが時間についての部分です。)
▶︎みおりんが立てていた計画の実物写真をすべて集めた記事はこちら
STEP 3:年間→月間→週間or1日単位の計画に落とし込む
STEP 2までは、いわば「材料集め」。STEP 3ではこれらを使って、
- 年間計画
- 月間計画
- 週間or 1日単位の計画
の順に、いよいよ自分だけの勉強計画を立てていきます!
①年間計画の立て方
まずは、STEP 1で集めた材料をもとに、年間の計画を立てましょう。
これはかなりざっくりでかまいません。たとえばわたしの場合だと、「リスニングは夏までに基礎的な参考書を1,2冊やる→夏〜秋に標準レベルの参考書を1冊完璧にする→直前期にハイレベルの参考書を1冊こなす」といったように、科目ごとにおおまかな方針を決めていました。
これを各科目についてできればOKです。
②月間計画の立て方
年間計画は少々長期すぎるので、本当のキモとなってくるのは1カ月単位の計画です。
この月間計画では、各参考書について、
- その月にどのような方法で何周するのか
ということを決めます。
たとえば、先ほどの世界史の教科書通読を例にとると、1カ月で通読を1周したいと考えたとします。方法はここでは音読としましょう。
このようにして、各参考書についてその月にこなす内容を決めます。
③週間or1日単位の計画の立て方
最後に、STEP 2で集めた材料(かかる時間)をもとに、1日単位の勉強計画を作ります。1日単位だと細かすぎて息がつまる!という人は、1週単位でもOKです。
上の例で、
教科書の音読にかかる時間が1ページあたり3分、教科書全体のページ数が500ページだとすると、単純計算で教科書全体の音読にかかる時間は3×500=1500分=25時間。1カ月で通読したければ、1日あたり約1時間音読する必要がある、ということになりますよね。
このように1日ずつの計画に落とし込めば、1日単位の勉強計画は完成。週単位で作りたい場合は、「1週間に7時間」などと決め、それを各週で終わらせられるように組めばOKです。
この「落とし込み」の作業には気をつけたいポイントがあります。
それは、「自分が1日に勉強できる時間をあらかじめ把握しておく」ということ。あれもこれもと詰め込んでしまうと、1日のタスクの合計が15時間とか20時間になってしまった!なんてことも。これではとてもこなせそうにありませんよね。
たとえば、「自分は1日に8時間まで勉強できそうだ(勉強したい)」とあらかじめ考えたら、それにおさまる合計時間でできる勉強を組むのです。
◆例◆ 1日に8時間勉強できそうなら…
- 英単語:30分
- 英文読解:1時間30分
- 数学復習:2時間
- 古文単語:1時間
- 世界史教科書音読:1時間
- 日本史一問一答:30分
合計6時間30分
あれ?8時間できるのに6時間半?と思ったかもしれません。
コツはこのように若干余裕を設けることなんです。キツキツで8時間ぴったりの予定を組んでしまうと、どこかで思いの外時間がかかったというときに、あっという間に計画倒れを起こしてしまいます。そうならないように、1時間〜2時間ほどバッファをもたせたスケジュールを組むのがおすすめです◎
勉強計画の立て方のコツ
ここまで勉強計画の立て方の手順をご説明してきましたが、ここからは計画を立てる際のコツをご紹介します。
計画はどんどんアップデートが必要と知れ!
よく「計画を立ててもすぐ崩れて嫌になっちゃうんです…」という人がいます。
ですが、そんなのわたしに言わせれば、「計画が崩れるのは当たり前じゃ!!」という話。だって、自分の立てた計画通りに生きている人ってどのくらいいるんでしょうか?そんな人ごく稀だと思います。
勉強計画を立てることの意味は、それを100%忠実にこなして勉強していきなさいということではなく、だいたいの正しい道筋を自分が常に確認できるようにしておく、ということです。いわば羅針盤のようなもの。その計画からおおむね外れていなければ順調である、ということを確認するための手段に過ぎないのですから、多少うまく行かなければ計画自体どんどん変更や修正を加えていけばいいのですし、それが当然です。
というわけで、勉強計画はどのみちアップデートされるものである、という認識をあらかじめ持っておくことが大切です。
定期的に「予定ゼロの日」を作る
次に大切なのは、計画を組む際に「なにもやることのない日」を作ることです。
これは一般的に「調整日」と呼ばれます。要は、その日までにずれてしまった計画を、調整日で帳尻合わせするのです。
わたしはこれを週に1日(毎週日曜日)設定していました。月曜から土曜まででやりきれなかったものを、日曜で終わらせるのです。こうすることで、少し崩れかけた計画も、次の週にはそのビハインドを持ち越さずにスタートさせることができました。
勉強時間ではなく勉強量で区切る
「1日10時間勉強するぞ!」と張り切る人がいます。それはべつにかまわないのですが、勉強計画を作る上で本質的なのは1日の勉強時間ではありません。
計画の立て方のおすすめは、あくまで勉強量つまりやることベースで計画を組むこと。「1日●時間」ではなく、「この日までに〇〇参考書を50ページ」のように、量をもとに考えるのです。
時間を目標にすると、やらなければいけないことが受験までに終わりません。また、単に長時間机の前に座っていたというだけでやった気になってしまうリスクも。
ただし、1日8時間程度しか時間がとれないのに12時間かかる勉強量を詰め込んでしまってはこなせませんので、前章の最後で述べたような、その日のMAX時間を超えない範囲で組むという工夫は必要となります。
計画が崩れてしまったときはどうしたらいい?
最後に、勉強計画が崩れてしまったときのリカバリー方法をご紹介します。
調整日で調整する
先ほどご紹介した「予定ゼロの日」を使って、その週にこぼれてしまったタスク(やること)を消化しましょう。
月に一度、計画を見直す
調整日を使っても、どうしてもビハインドになってしまうものがあると思います。
その場合は、月に一度ほどの頻度で、月全体の勉強計画を見直しましょう。わたしは週1の調整日に加え、毎月1日はその月の勉強計画を組む日としていました。こうすることで、前月こなせなかったものを含めて今月の計画を立てることができ、計画倒れをいったんリセットすることができます。
それでもだめなら、「まずは3日試す」
それでもどうしても、計画通りに動くことが苦手という人もいるかもしれません。
そういう人は、まずは3日だけ計画を立て、そのとおりに動いてみてください。そこでどの程度計画倒れが起きるのか、その原因は何なのかを考えてみましょう。それをもとに、次の3日の計画を立てます。(間で1日おやすみを入れてもOK。)
3日ほどであれば、なんとなく計画に沿って動ける気がしてくるのではないでしょうか?計画というのは長期であればあるほど、「今日やらなくてもいっか」という気分になります。でも3日という短さだと、「これは今日やらなきゃ!」と思えるもの。ぜひ試してみてください。
みおりん自身の東大宅浪時代の勉強計画を、写真ですべて公開した記事を作りました!
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